地震・台風災害対策100選/震災や水害時の準備・備蓄・避難情報まとめ

すぐに津波から逃げるべし
身の安全を確保するのが第一

 海沿いで地震が発生した場合

自宅が海岸から近い場所にある場合、もしくは海抜の低い場所にある場合、 または海岸近くに出かけている時に地震に遭遇した場合は次のように行動します。

津波に襲われた漁港と町
▲津波に襲われた漁港と町
(画像引用:U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 3rd Class Alexander Tidd)

 58:揺れを感じたらすぐ避難

大きな地震では津波が発生します。震源地の場所によっては最寄りの海岸への津波の到達までわずか数分ということもあります。また震源が遠い大地震の場合、震度は小さくても津波が押し寄せることがあります。
海沿いで地震があったときは、震度の大小に関わらず、また津波警報や注意報の有無に関わらず避難します。

時計の針
▲1分1秒でも早く動くことが大事

 59:避難の手順

自宅にいる場合、最初の大きな揺れが治まったら、とにかくまず避難です。
携帯電話と財布、手に届く範囲にあれば非常袋(軽いもの)を持ち、高台へ避難します。少なくとも15m以上の高さ、できれば25m以上の高さへ逃げましょう。東日本大震災では福島県富岡町で21mの津波が押し寄せています。

海沿いの民家
▲津波が来る前にすぐ避難

屋外にいる場合も同様にすぐ避難を開始します。なお、川の下流域だと津波が川を遡って来ますので、川に近寄らず河川から直角方向に避難します。

津波避難場所の看板
▲津波に対し安全性が確保できる高い位置にある場所を「津波避難場所」として行政が指定している場合もあります
(画像引用:大分市防災危機管理課)

 60:避難の手段は徒歩? 車?

津波から避難する場合、基本は徒歩です。車で避難すると道路が渋滞して結果的に津波に飲みこまれるというおそれがあります。
ただし、田舎の地区で複数の道路が避難ルートとして機能しているならば、車で避難する選択肢もあります。その場合も渋滞にぶつかった場合は、早めの判断で路肩の邪魔にならない場所に車を寄せ、キーはつけたままで車を乗り捨てて徒歩避難に切り替える瞬時の判断力が必要になります。

車の運転
▲落ち着いて正しい判断を

 61:建物内に避難する場合

近くに高台がない場合は、高い建物に避難します。建物自体が津波で流されてしまっては何の意味もありませんので、木造の建物はNG。
鉄筋コンクリートの堅固な建物で、なおかつ複数個建物がある場合は、海側ではなく山側の建物に避難します。海側の建物が防波堤代わりになるために山側の建物の被害が軽減されるので安全性が増すのです。
建物内に避難しても1階や2階に居ては何の意味もありません。最低でも4階、できるだけ少しでも高い階へ移動しましょう。

津波避難ビルの看板
▲高台まで避難するのが困難な場合に緊急的・一時的に避難する施設を「津波避難ビル」として行政が指定している場合もあります
(画像引用:大分市防災危機管理課)

また、津波は一度だけ来るというものではなく、何度もやってきます。一旦波が引いたからと言って安心して下りないようにしてください。

避難所での生活の概要