地震・台風災害対策100選/震災や水害時の準備・備蓄・避難情報まとめ

避難所生活での健康管理
強い精神と受け流す心が大事

 精神と身体の健康維持

天災が怖いのは誰しも同じ。身近な人の死や失った家財、将来への不安など次々に不安定な感情が巻き起こるのも当然のことです。
最初こそ緊張で張り詰めていても、時間の経過とともに鬱々とすることもあり、仕方ない状況とはいえ心の不調は身体の不調にも繋がります。
乗り越えていくためにはどういう心構えでいたほうが良いのでしょうか。

悩む男性

 66:精神的影響が起きるのは当たり前

突如として大地震や水害などに襲われたショックから、食欲不振、不眠、頭痛、腹痛、いらだち、衝撃的な場面を思いだす、思考や行動がストップする、さまざまなものに実感がない、音や揺れに過敏になるなどの精神的影響が表れることがありますが、これらは正常な反応です。

また情報が錯綜することで流言に惑わされたり、不確実な情報に右往左往することもよくあります。噂に流されることなく、確実な情報を取捨するようにいつも心がけることは、精神の平穏を保つうえでも重要です。

落ち込む男性
▲精神が不安定になることも多々

 67:受け流す心を持つ

避難所での生活はろくろく入浴もできず、服も毎日着替えることが叶わず、化粧もできず、髪のセットどころではない状況が続きます。

プライバシーもないため、着替えの時に目が合うことだってあるかもしれません。そんなときは、なにごともなかったかのように振る舞うのが一番です。いわば見て見ぬふり。あなたの行動をいちいち見ているわけではありませんよ、という素振りをすることが重要です。
ぼさぼさの髪も化粧っ気のない顔も、周囲の人皆同じです。恥ずかしいと感じる必要はありません

化粧品
▲化粧品とも無縁の生活になります

 68:体調を崩さないために

避難所では日常とばっさり切り離された環境下で生活を続けるため、体調を崩しやすくなります。

こんなときだからこそ頑張らないといけないと、精根尽きるまで動きまわって無理をするのは禁物です。余力のあるうちに積極的に休息し睡眠をとりましょう。
また、ボランティアの手を借りるのも有効です。いつも同じ人が働いているという状況に陥らないように気を配りましょう。

また、食欲もなく水分もろくにとれていない高齢者が、周囲に迷惑をかけたくないとの思いからずっと布団の中にいるままで、体調をこじらせてしまう例が多々あります。お年寄りには目を配り、異変に気づいたら救護室や病院へ連れていきましょう。

眠る男性

 69:エコノミークラス症候群に注意

長時間同じ姿勢でじっとしているとエコノミークラス症候群に罹りやすくなります。急性肺動脈血栓塞栓症のことで、血液粘度の上昇により血栓ができ、静脈流に乗って肺の血管を詰まらせて最悪の場合死に至る症状。

ふくらはぎをマッサージする、なるべく積極的に動くなどの対策を採りましょう。
避難所はトイレ事情が良くないこともあるので、水分を摂らないようにする人も増えますが、水分補給はエコノミークラス症候群回避のためにも重要です。

また避難所は大勢の人が暮らすため、風邪などもすぐに蔓延します。マスクは必須です。

ふくらはぎのマッサージ
▲ふくらはぎのマッサージで血行を促す
避難所生活の知恵