地震・台風災害対策100選/震災や水害時の準備・備蓄・避難情報まとめ

地震保険は不要?必要?
そもそもどんな保険なの?

 地震保険のABC

わたしたちは地震頻発国に住んでいます。それだけに地震による家屋への被害を保険で賄いたいと思うのは、至極当然のこと。
でも地震保険は保険料が高いとか、被災した時に本当に保険金が支払われるのだろうかとか、ちょっと不安になってしまいますよね。
実際のところ、地震保険とはどんな保険なのでしょうか。

保険の計算

 91:地震保険は火災保険とセット

地震保険はその名のとおり、地震そして噴火、また地震による津波によって被災して受けた損害を補償する保険です。契約条件と被災の度合いに応じて保険金が支払われます。

地震保険は単体で加入することができません。必ず火災保険とセットで加入します。それゆえに地震保険はA保険会社、火災保険はB保険会社といった加入はできません。

これはなぜかというと地震保険は火災保険の付帯契約になるからです。地震保険の契約条件はどの保険会社でも同一ですので、どの保険を選んでも保険料の金額は同じになります。

紙幣

 92:保険金はしっかり支払われるの?

「高い保険料を払っても、いざ大地震が起きたら保険会社は保険金を払ってくれないんでしょう? 皆が一斉に保険金を請求すると、保険会社の支払い能力を超えてしまうよね?」
こんなことを思ったりしたことはありませんか?

地震保険は民間の保険会社が負う地震保険責任を政府が再保険している公共性の高い保険商品です。それだけに保険会社が儲かる商品とはいえません。わたしたちが払った保険料は、必要経費を除いてすべて責任準備金として積み立てられています 。

1回の大地震での保険金の総支払限度額は7兆円に設定されていて、これは東日本大震災での総支払額約1.3兆円を大きく上回っています。さらに平成28年4月には総支払限度額が、11.3兆円へ引き上げられました。
また、実際東日本大震災では地震発生からわずか4ヵ月弱で、請求者のうち9割の保険金支払いを完了したという実績や、熊本地震でも地震発生から2ヶ月弱で16万8,500件、金額では2,720億円以上の支払いを完了したという実績があります。

保険会社が儲けを追求せず責任準備金として積み立て、なおかつ国が再保険を掛けているので、保険金の支払いが滞ることは実際のところ考えにくいというわけです。

納得するカップル 

 93:地震保険で補償されるもの

地震保険で補償されるものは、家屋と家財のみです。事務所などの人が住んでいない建物は補償対象外。
家財に関してもいくつか制約があります。
たとえば1個30万円以上の貴金属や宝石、骨董品、通貨、有価証券、預貯金証書、印紙、切手は補償されません。要は贅沢品は対象外。そして乗用車も対象外になります。

また家財に関しては、家財総額全体の10%を超える損害の場合にはじめて補償されます。要は食器棚のグラスが割れた…程度では補償はされません。

実際のところどのレベルの被災でどの程度の補償がされるのかは、後述しますので、そこで詳しく見て行きましょう。

画面が割れたスマホ
▲被害はスマホにヒビが入っただけ…ならば補償はムリ

 94:契約できる保険金額

地震保険で契約できる保険金額は、同時に加入する火災保険の保険金額に左右されます。具体的には火災保険の保険金額の30%~50%の範囲内で、任意で金額を決めることが可能です。
ただし家屋に対しては5,000万円、家財は1,000万円が限度額になっています。

現金   
続・地震保険のABC