耐震工事費用っていくら?
実際に耐震改修工事をする場合、どれくらいの金額が必要になるのかがまず気になるものです。
一戸当たりの平均的な費用と、工事箇所別の部位費用をそれぞれ見た上で、利用しておきたい制度も紹介します。
41:耐震改修工事費用の平均費用
家の広さや築年数、老朽化などの度合いによって施すべき工事の内容は変化しますが、平均値ということでは耐震改修工事費用は、100万円~200万円が主流です。もちろん数10万円程度だったり400万円以上の費用がかかることも。
床面積1平方mあたりの評点を1向上させるために必要な耐震改修工事費用の平均値は約2万7千円かかります。
これを踏まえて、実際の評点と床面積を調べてから、次の式に数値を代入しておおよその改修工事費用を算出しましょう。
(耐震改修工事後の評点の目標数値ー工事前の評点)×延べ床面積(平方m)×27,000=工事費用
また鉄筋コンクリートでの建造の場合は、床面積1m²あたり 1万5千円/m²~5万円/m²が基準。例えば3千m²の建物の場合、4千5百万円~1億5千万円ということに。免震工事は別途になります。
42:工事箇所別の部位費用
木造一戸建住宅の場合を例にとって、おおよその改修工事費用を施工部位ごとに概算してみましょう。あくまでも参考数値ですので、実際と上下することがあります。
外壁を筋かいや構造用合板で補強する外壁工事は3尺(909mm)あたり、13万~15万円かかります。
押入れや室内から内壁を筋かいや構造用合板で補強する内壁工事は3尺(909mm)あたり、9万~12万円かかります。
屋根の瓦を軽い屋根材に葺き替える工事は1平方mあたり1.5万~2万円かかります。
無筋コンクリートに増し打ち補強、耐力壁を増設する箇所への基礎の新設などの基礎工事は1mあたり4万~5.5万円かかります。
43:少しでも安くするなら
耐震改修工事にはかなりの費用がかかるものです。
ぜひとも活用したいのが、耐震工事実施促進のための行政支援。詳細は対策38を参照してください。
一般的に耐震改修工事、特に外壁や内壁工事はリフォームと同時に実施すると工事単価が安くなります。
耐震補強工事の費用はおおむね解体費用を1とすると、補強費用はその2倍、復旧費用も2倍ほどかかります。それゆえにリフォームと同時に耐震補強を行うことでコストダウンを図ることができるのです。
リフォームは耐震改修と同時に実行しましょう。
リフォームを行うのであれば、一定の条件がありますが、独立行政法人住宅金融支援機構からリフォーム融資を受けるという方法もあります。詳しくは住宅金融支援機構のサイトで確認を。