耐震診断を受けよう
自分で家屋のチェックをしてみて、やや不安を感じる場合は、一歩進めて専門家に耐震診断をしてもらいましょう。
37:耐震診断とは?
耐震診断とは実際に調査員を自宅に招いて、建物や基礎の状況や老朽度のほか、地盤や周辺地形のバランスなどを、目視や専門器具を用いて調査するものです。
特に昭和56年(1981年)の建築基準法改正以前に建てられた建物は旧基準の耐震設計によるものですので、現状が地震に耐えうるレベルであるかどうかの見極めを早めに実施しましょう
またそれ以降の建築であったり新築であっても、こちらのフラッシュサイトで自己診断してみて、診断を勧められたなら受診しておくと何かと安心できます。
38:自治体の補助金支援制度を確認する
耐震診断は耐震診断講習受講登録者証を取得している建築士に申し込みます。
診断と言っても家じゅうを点検してもらうわけですから、それ相応の費用がかかるものです。建築当時の設計図の有無や建物の形状または築年数により異なりますが、概ね10~20万円/棟程度は必要になります。
なお昨今では住宅の無料点検などを装って、耐震補強工事を勧誘する商法によりトラブルも頻発していますので、申し込み時には注意をしましょう。
お住まいの地域によっては、自治体が診断費用を全額もしくは何割かを負担してくれる制度があります。
まずは建築士に申し込む前に、在住している自治体の支援制度を確認しておきます。
確認はこちらから、もしくは都道府県の建築課や市町村の建設課、建築指導課、住宅課の各窓口へ。
また支援制度についても昭和56年(1981年)以前の建築でなければならないなどの該当条件がありますので、必ず細かくチェックしましょう。
39:耐震診断で準備するもの
耐震診断を建築士に申し込む段階で用意しておきたいものは、家屋の設計図面です。建物が合法であることを証明する「確認済証」や「検査済証」も用意します。 増改築をしている場合はその図面も必要です。
また診断を依頼する場合に「見積もりを出してもらえるか」「結果報告を書面で出してもらるか」「 結果報告に補強案の試案を入れてもらえるか」「続いて補強設計を依頼できるか」といった点も確認しておきましょう。
40:耐震診断の数値
耐震診断では建物が地震に耐えられる強さ、平面形状や断面形状のバランス、地震の力を受け流すしなやかさ、老朽化の度合いを診断し、それを数値化します。
木造住宅の場合は、建物の耐震度を表す指数「評点」の数字の大きさで判断します。 評点≧1.5だと安心。1.5>評点≧1.0がやや安心。1.0>評点の場合は対策が必要になります。
マンションなどの集合住宅では、建物の耐震度を表す指数「Is値(アイエス値)」の数字の大きさで判断します。 Is値≧0.6だと安心。0.6>Is値の場合、安全性に疑問が出てきます。